令和6年10月
- 公開日
- 2024/11/06
- 更新日
- 2024/11/06
校長室より
9月25日から2日間、5年生と貝塚市にある大阪府立少年自然の家で南大阪の自然にどっぷり浸かってきました。紅葉の時期には早かったですが、夏の猛暑も一段落して平年の気温に近い状況下で活動して来ました。5年生が考えた「めあて」4つのうち2つが自然に関わることで、「自然に親しみ、自然を大切にする気持ちを身につける」「森林が果たす役割について森林ハイクの体験で考え深める」を掲げ、普段の生活では体験できない時間を過ごしました。
森林ハイクでは、一人ずつ3分間深呼吸をしながら無言で自然と向き合ったり、切り取られた木の年輪を数えたり、森林(人工林と天然林)について多く学びました。特に人工林を実際自分の眼で見たり幹に抱きついたりして、人工林の課題を考える良い機会となりました。この活動を通じてある場面では5年生全体で、ある場面ではグループで・個人で、自然との共生、地球温暖化問題、持続可能な世界、SDGs等について考えました。夜は街灯のない森に囲まれた場所で、積まれた薪に火が点火され、5年生がその火を囲みながら皆でダンスをしたり歌ったり、そして将来の夢を語り、各人も自然の一部となり自然と一体となった空間で時を共有しました。
話は変わりますが、先日いつもお世話になっている連合自治会の方とお話する機会に恵まれ、今年は「どんぐり」が少ないという話を伺いました。その原因は定かではありませんが、推測するに夏の高温が一つの原因ではないかとおっしゃっていました。児童の皆さんが公園で遊ぶ時の楽しみが一つ減るというご心配も勿論しておられましたが、もう一つのお話を伺い私はとても感動しました。連合自治会の有志の方々が、毎年秋になると新檜尾台地区の「どんぐり」を集めて、奈良公園の鹿の餌として鹿愛護会という団体に持参されているそうです。奈良にも春日大社の裏の春日山原生林とかありますが、鹿の数(約1320頭)が増え、1日5キログラムも食べる鹿の食欲を考えると、「どんぐり」の現物寄付は大変助かるそうです。奈良公園の鹿は神様の使いとして、古くから手厚く保護されています。天然記念物の奈良公園の鹿が、新檜尾公園や新檜尾台地区の「どんぐり」を食べて育っていると聞くと、とても嬉しい気分になりませんか。おかげさまで、奈良公園の鹿が、私にとってとても身近に感じるようになりました。連合自治会の皆様の活動が地域だけに留まらず、広がりを持った活動を展開されていることは、近い将来地域の活動に参加する児童生徒にとっても人間力を高める上で良いことであると感じ、この地域に住む児童生徒を羨ましく思います。
これからが秋本番、奈良公園の鹿の旺盛な食欲に負けないように新檜尾台地区の自然と共に秋を皆で楽しみましょう!ちなみに11月4日(文化の日振替休日)新檜尾公園で「秋の公園祭り」が開催されます。秋を肌で感じ、食で感じ、そして五感で思いっきり感じましょう。今秋は、新しい参加者(児童が一緒に遊べる?)も登場するとかしないとか!当日をお楽しみに。