令和7年5月 「春」を失わないために、身の回りから考え行動しましょう
- 公開日
- 2025/07/01
- 更新日
- 2025/07/01
校長室より
小田和正さんの「僕の贈りもの」という歌があります。一部をご紹介すると
「冬と夏の間に 春をおきました
だから春は少しだけ 中途半端なのです
このころは何となく心楽しくて・・・・・」という歌詞です。
この歌が作られ世の中に出たのは、1973年私が小学校6年生の時ですが、ずっと耳に残っている私の大切な歌のひとつです。後年確か小・中学校や高等学校の国語・音楽の教科書にも載っており、今も時より、この歌を耳にしては懐かしんでいます。
でも・・・最近の季節はどうでしょうか。皆さんは、歌詞にある「春は少しだけ 中途半端なのです」という中途半端な「春」や心楽しい「春」は感じられていますか。私の感覚では、20年前くらいから「春」は何処に?という感じです。桜が咲くほんの1週間前後の時季が「春」となっていて、桜吹雪のあとは直ぐに初夏になってしまうと捉えています。地球温暖化が大きな原因とは思いますが、私は、日本の魅力の一つ「四季」を感じられなくなることに危惧を感じています。春夏秋冬の季節を楽しめなくなるということもありますが、春夏秋冬によって形成されてきた日本人としてのスピリットが失われていくのではないか、それぞれの四季から自然に醸成される風情や趣などを大切に出来る日本人の豊かな心は変わってしまうのではないかということです。最近インバウンドの増加に伴い、日本のファンは増えています。彼らは日本文化、日本の風光明媚や和食を期待して訪日していますが、日本の四季折々の姿にもとても感銘を受けており、四季が感じられなくなるというのは少し大袈裟ですが、世界にとっての損失でもあるようです。
国連が旗を振っているSDGs(持続可能な開発目標)は2030年までに17の目標を達成する必要があります。SDGsに対しては、小さな活動かもしれませんが、私達、「普通」に暮らしている一人ひとりが、今一度身の回りを見渡すことを大事にすることが重要と考え、本校の教育の中で今年度も更に展開したく考えています。SDGsとして残された期間はあと5年ですので、授業は勿論、行事、地域との協働活動での意識化を図り、行動できることは行っていきます。日本の四季と四季から醸成される日本人の豊かな心を失わないために学校として真剣に取り組んでまいります。