堺市立三国丘中学校

今日の一言 6月17日 誠実であること

公開日
2025/06/18
更新日
2025/06/18

校長雑感 一隅を照らす

誠実にして、はじめて禍を福に変えることができる。

術策は役に立たない。

(二宮尊徳)

***

1980年代後半から始まった日本経済の低迷期。この期間は「失われた30年」と言われています。私は、1986年に日本を離れ、2014年に帰ってきました。ほぼ同じ期間です。その間、年に1・2度、出張や休暇で1週間ほどの一時帰国の機会があるだけでした。旅行者みたいなものです。日本の空気感を実感として感じることはできませんでした。

2014年に帰国し、学校で働き始めましたが、何かわからない居心地の悪さを感じ続けていました。校長として12年、最後の年。この「何かわからない居心地の悪さ」は、経済力だけのことではなく、日本人が大切にしていた「誠実さ」や「文化」が失われてしまったのではないかという考えです。(少し偉そうですが・・・)

・・・

◯きまりを守ることより、うまくやりすごすこと

◯本当のことを言うより、耳障りのいいことを言うこと

◯自分が信じていることをするより、みんなが何となくやっていることをすること

◯立場の強い人のことには無批判に従い、よく理解していないことをやり続けること

◯見つからなければ、やってはいけないとわかっていることをしてしまうこと

◯自分が理解できるまで努力しようとしないこと

◯損得や方便ではなく、本質的な考え方をしようとしないこと

・・・

日々の様々な出来事に翻弄され、その場限りの課題を解決することだけを考えるようになると、「誠実」という言葉自体を忘れ、「誠実である勇気」を持つことさえ忘れてしうのでないかという怖さを、自分の中に感じることがあります。私は、「誠実」だろうか?自問自答する毎日です。