本日実施した全校朝礼の内容をまとめました。
今回は「知床半島の観光船遭難事故から,ルールを守ることの重要性について」というテーマでお話をしました。
遭難事故でお亡くなりになった方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。
雨も上がり,いい天気になりました。久しぶりの外での朝礼で気持ちがいいのですが,今日のお話は悲しいお話です。
それは北海道の知床半島で起こった観光船の事故のお話です。
みなさんもニュース等で知っている通り,大変な遭難事故となりました。乗客乗員26人のうち半分ぐらいの人が救助されていますが,残念ながら全員お亡くなりになっています。また,今後の船の引き上げを含めた捜索にはまだまだ時間がかかるといわれています。
事故から1週間以上がたち,痛ましい事故の原因も明らかになってきました。
まず,気象庁が強風注意報や波浪注意報を発表し,他の漁業者は操業を見合わせていにもかかわらず出港してしまったこと。そして,天候悪化が予想される中,衛星電話が故障しているなど,緊急連絡体制が不十分なまま,出航を強行したことなどが指摘されています。
このように観光船を経営する会社の社長の安全対策への認識の甘さが,悲劇を招いた可能性が高まっています。要するに,決められたルールを守っていなかったことが原因です。
今回の事故はもし天候が荒れなかったらこんな悲劇はうまれていないでしょう。でも事故は起こってしまいました。そんな「もしものこと」を考えてルールができているわけですね。
そこで今日は皆さんに,何のためにルールがあるのかもう一度考えてもらいたいと思います。ルールと言えば例えば,いつも校長先生が言っている交通ルールが代表的ですね。「信号機を守る」「横断歩道をわたる」「登下校では帽子をかぶる」等などは全部「もしものこと」を想像してできています。
もっと身近な学校生活ににおいては「廊下を走らない」などが代表的なルールですね。学校は一人で暮らしているのではありません。廊下を走って,もしつまずいてこけたりしたら?あるいは人とぶつかったら?状況によっては大けがにつながりますね。でもどちらも十分可能性のあることです。それを未然に防ぐためにルールがあります。だからルールを守るということは大切なことなんです。
今日は他にもどんなルールがあるかじっくり考える日にしてほしいと思います。「ルールを守らないとどうなるか」「なぜ守らないといけないのか」というところまで掘り下げて考えてみて下さい。
そして残りのゴールデンウィークをルールを守り,安全・安心に過ごし,またみんなで元気に再会できることを願っています。