ありがとう
- 公開日
- 2025/03/10
- 更新日
- 2025/03/10
校長室
今日は、初めに「ありがとう」という詩を紹介します。
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「ありがとう」
文房具ありがとう
鉛筆、分度器、コンパス大切にします
花の苗ありがとう
お母さんと鉢に植えました 花が咲くのが楽しみです
うちわ ありがとう
暑い時うちわであおいでいます
靴をありがとう
サッカーの時とっても蹴りやすくて 一生懸命走っています
クッキーありがとう
家でおいしく食べました
参考書ありがとう
勉強これからがんばります
図書カードありがとう
本をたくさん買いました
焼きそば作ってくれてありがとう
おいしくいっぱい食べました
教室に扇風機ありがとう
これで勉強はかどります
応援の言葉ありがとう
心が元気になりました
最後におじいちゃんをみつけてくれてありがとう
さよならすることができました。
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この詩は、東日本大震災を経験した小学生の男の子が書いた詩です。被災したのは4年生の時で、この詩を書いたのは5年生になってからです。
東日本大震災は、今から14年前2011年3月11日に東北地方太平洋沖で発生した巨大地震で大きな津波も発生し、たくさんの犠牲者を出した甚大な自然災害です。
この詩を書いた小学生は、詩を書いた時のことを次のように語っています。
「東日本大震災の後、学校に通えるようになると毎日のように全国からの支援物資を持って帰りました。お母さんは「感謝だね。ありがとうだね。」と言っていましたが、僕はきちんと感謝の気持ちを言えてなかった気がしました。おじいちゃんは、夏はキャンプ、冬はスキーと温泉にアトピーの僕を連れて行ってくれて書ききれないくらい大好きでした。3月11日から帰ってこないおじいちゃんを2か月経った時見つけてくれたのは、遠くから応援に来てくれた警察の人でした。涙がいっぱい出ましたが、きちんとお別れすることができました。この詩を書くことで、今は元気に学校へ通っていることを名前も分からないけど応援してくれたたくさんの人に伝えたい。たくさんの「ありがとう」を書きました。」
地震の被害に遭って、大変な状況の中でも助けてくれた人たちへの感謝の気持ちを忘れなかったのですね。去年の能登半島地震の時、皆さんも募金をしてくれました。そのお金が少しでも被災者の方たちの役に立っていればいいですね。また、次は私たちが助けられる立場になるかもしれません。その時は感謝の気持ちを忘れないようにしたいです。そして、まずは自分の命は自分で守れるように備えておかなければいけませんね。