今日の一言 7月19日 本当のことを知っている=正心館(その2)
- 公開日
- 2023/07/19
- 更新日
- 2023/07/20
校長雑感 一隅を照らす
私は、特定の宗教を信じてはいないのですが、目に見えない力や神様のようなエネルギーが世の中にあったらいいなと思っています。そんなこともあって、私の本棚には、キリスト教や仏教や神道やヒンズー教の本がいくつか並んでいます。
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君たちは本当のことを知っている・・という、話に続けて聖書の中からある逸話を少しだけアレンジして話しました。(オリジナルは、おりたたみ記事をご覧ください)
「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい。」
この話をした理由は、人を責め立てたり、他人を裁いたりすることをためらわないような世情に子どもたちには過度に影響されてほしくないと思ったからです。もちろん、過ちを犯したことは裁かれることでしょう。それなりの責任をとるのは当然かもしれません。しかし、裁くことや責めることを個人的な心情で行うことは危険です。
何よりも、子どもたちには、憎しみや怒りや悲しみなど、負の感情からは遠く離れていてほしいと願っているからです。
(引用:「イエスにあった女たち」遠藤周作 講談社文庫・1990年)
更に二つ、話してみました。一つ目は、マイケル・サンデルの「これからの“正義”の話をしよう」(早川書房・2010年)から、『暴走する路面電車』のたとえ話です。正しいことをすることとは、どういうことなのか?考えさせられます。
二つ目は、ryuchellのことです。理由は定かではありませんでしたが、お話した時点では、SNSでの誹謗中傷に原因があったのではないかと言われていました。
負の言葉が生み出すどす黒いエネルギーが人をそこまで追い詰めるのです。
聞かされたり見させられたりする人は、ちろん大きな影響をうけますが、そう言う言葉を口にする人、書く人、思う人も同じほどのダメージを受けるのだと思います。
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三国丘中学校の講堂「正心館」
“正”という字は、“一”に“止まる”と書きます。思うままに心を動かしてしまう前に、初めに少しだけ、止まって考えてみよう!そこに正しさがあるのかもしれません。