今日の一言 5月22日 「母の日」のある5月
- 公開日
- 2025/05/22
- 更新日
- 2025/05/22
校長雑感 一隅を照らす
野口英世の母シカの手紙 原文の抜粋
おまイの しせにわ みなたまけました わたくしもよろこんでをりまする
はやくきてくたされ はやくきてくたされ はやくきくたされ はやくきてくたされ
いしよのたのみて ありまする にしさむいてわおかみ ひかしさむいてわおかみ しております
きたさむいてわおかみおります みなみたむいてわおかんておりまする はやくきてくたされ
いつくるトおせてくたされ これのへんちちまちてをりまする ねてもねむられません
福島県にある野口英世記念館より
母シカが英世に宛てた手紙です。シカは幼いころ、文字を覚えはしましたが、その後ほとんど文字を書く機会がありませんでした。後に英世は、母が字が書けるとは知らなかったと語っています。「はやくきてくたされ はやくきてくたされ いしよのたのみてありまする」(早く帰って来てください。早く帰って来てください。一生のお願いです。)と、長い年月会うことができない英世に、一目会いたいという気持ちを切々と綴っています。手紙を受け取った英世は、1915(大正4)年に15年ぶりに帰国し、母との再会を果たしました。横浜港では多くの報道陣や恩師・友人が英世を出迎えました。約2か月間の滞在中、各地で講演会や歓迎会が催され大変忙しい日々を過ごしました。東京や関西の講演会の時には、母や恩師と一緒に旅行をしました。母シカは英世とともに過ごす時間を「まるでおとぎの国にいるようだ」と語っています。11月4日に英世は、横浜からニューヨークへ戻りました。そして、その後二度と日本の地を踏むことはできませんでした。
現代語訳 抜粋
お前の出世には、皆たまげました。わたくしも喜んでをりまする。どうか早く来てくだされ。早く来てくだされ。早く来てくだされ。早く来てくだされ。早く来てくださ
れ。一生の頼みでありまする。西さ向いては拝み、東さ向いては拝みしております。北さ向いては拝みおります。南さ向いては拝んでおりまする。早く来てくだされ。
いつ来ると教えてくだされ。これの返事待ちておりまする。寝ても眠られません。
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5月12日の全校集会。「『母の日』にお母さんに手紙を書いたり,贈り物をしたりした人いますか?」と訊くと,たくさんの手が上がりました・・・。