今日の一言 12月11日 一日の初めに於いて
- 公開日
- 2023/12/11
- 更新日
- 2024/01/05
校長雑感 一隅を照らす
詩人・山村暮鳥(やまむらぼちょう・1884〜1924)の「一日のはじめに於いて」という詩の紹介文を見つけました。
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みろ
太陽はいま世界のはてから
上るところだ
此の朝霧の街と家々
此の朝明けの鋭い光線
まず木々の梢のてっぺんからして
新鮮な意識をあたえる
みずみずしい空よ
からすがなき
すずめがなき
ひとびとはかっきりと目ざめ
おきいで
そして言う
お早う
お早うと
よろこびと力に満ちてはっきりと
おお此の言葉は生きている!
何という美しいことばであろう
此の言葉の中に人間の純(きよ)さは
いまも残っている
此の言葉より人間の一日ははじまる
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・・・
これが私の生きる秘訣です。「お早う」というたったひと言の短い言葉を心を込めて言うことによって、その日一日を心地よく過ごせるだけでなく、人生が大きく好転するのです。(中略)朝起きられること、起きて小鳥の声が聞こえること、顔を洗い朝食をいただけること、会社や学校などその日行く場所があること。これらは決して当たり前のことではありません。様々なよき条件が重なり合って初めて、その喜びを味わうことができるのです。『一日のはじめに於いて』は、そういう日常の一瞬一瞬の奇跡に光を当てて、その価値を最高に輝かせた素晴らしい詩です。
(引用:月刊誌・致知より 文・鈴木秀子 P.100-102)
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昨日も、今日も、明日も、子どもたちの「お早うございます」の声を聞くことができます。