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堺市立八下西小学校

11/2(水)  「真実」はいつも1つ?

公開日
2022/11/02
更新日
2022/11/02

校長室

昨日のTV朝礼では,「真実」はいつも1つとは限らないという話をしました。

例えば,宿題を忘れて先生に叱られたとします。先生に叱られたことは「真実」と思うかもしれませんが,実は「事実」なのです。「事実」というのは,だれが見ても実際に起きていることであり,まさに本当のことです。なので,この場合はもう一つ,「宿題を忘れた」ということが「事実」になります。しかし,みんなの側から考えると,「宿題を忘れたくらいで,そんなに叱らなくてもいいのに…」と思う人がいるかもしれません。
でも,先生はみんなが中学生になった時に,正当な理由がなく宿題を忘れたら,成績にも影響するし,そうでなくても宿題を忘れるようになったら今後いろいろな場面で困るだろうと思って叱ったとしたらどうでしょうか。これが「真実」です。
つまり,「事実」の裏にある相手の気持ちまで考えて初めて,「真実」が分かるのだと思います。そういう意味では,もしかしたら,宿題を忘れた時に,すごく体調が悪くてしんどくてできなかったのかもしれないですよね。その場合は,忘れたことは「事実」ですが,体調が悪かったという本当の理由があったのが「真実」になります。
このように,「事実」はいつも一つですが,「真実」は一つとは限りません。そこで,お互いにこうした勘違いや誤解を防ぐために大切なことは,相手の立場や気持ちを考えることです。それができれば,「真実」を想像することができると思います。ですが,これはなかなか難しいです。
そこで,どうすればよいかというと,きちんと「言葉」で説明することです。

「自分の言いたいことを,きちんと自分の言葉で説明する」

この力は,これから先,皆さんが最も必要になる力でもあります。今,世の中がどんどん変化していて,皆さんが大人になる頃には,想像もできないような社会になっているかもしれません。でも,なぜそう思うか理由をつけて自分の意見を言うことができれば,どんな社会になっていても対応することができると思います。だからこそ,日頃から自分の意見を根拠をもとに言えるようになるといいですね,という話でまとめました。