学力アップ16の心得
- 公開日
- 2023/05/31
- 更新日
- 2023/05/31
お知らせ
【6月:人の話を聞く力は心を豊かにする】
「人の話を聞く力」というのは、単に音声として聞くことではなく、言葉に集中し、その意味を理解したり伝えたいことを読み取ったりする力のことをいいます。「聞く力」が弱いと、相手の話に集中できず、静かに聞き続けることができなかったり、きちんと聞いているように見えても、話の内容を具体的にイメージできなかったり、理解できなかったりすることも多々あります。当然、授業中の話も理解しにくくなり、集中力も欠けてしまいます。こんな状態が積み重なると、学習意欲や自信を失うことにつながります。
「聞く」習慣ができていると、自分にとって必要な情報を選択し素早く集中することができます。周囲の雑音や刺激に邪魔されず、根気よくやりとげることもできます。また、「聞く」訓練がしっかりできていると、画像や映像がなくても、言葉だけで状況をイメージできるようになります。また語彙力が豊富になり、文章を読む力もアップします。逆に、自分の頭の中のイメージを言葉としてアウトプットすることも上手にできます。「聞く力」がつくことは、学力アップに繋がるといえます。
最近、スマホなどの普及によって、親や先生が大切なことを伝えているのに、「今、聞かなくても後でラインで聞けばいいや。」と思って、その場で人の話をきちんと聞かない子どもが増えてきているという現状があります。そういう方法で、実際に子ども自身があまり困ることなく、過ごせているようですが、本当にそれでよいのでしょうか。その場その場の対応はできるかもしれませんが、何事にも見通しをたてて行動するという力が弱まり、事前の準備を整えるという備えもできません。昔は、「朝のうちに伝えておかないと夕方まで子どもに会えないなぁ」と思うので、親も「今」しっかり伝えておこうと意識し、子どもの方もしっかり話を聞いておこうと意識していたように思われます。学校でも、「先生に聞いたことはきちんと連絡帳を書いておかないと明日のことがわからなくなる」と思い、もっと真剣に聞いていたように思われます。
「人の話を聞く力」を鍛えることで、お互いの信頼関係が生まれ、相手の気もちを考える心も育つはずです。