昨年度、大阪中学校総合体育大会の優勝に添えて
- 公開日
- 2023/05/07
- 更新日
- 2023/05/07
部活動
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今年度の大阪中体連陸上の機関誌「るぶげる」に、本校の記事が掲載されましたので紹介します。
第76回大阪中学校総合体育大会男女総合の部を優勝して
堺市立金岡南中学校 顧問 寒川公嗣
上山大貴 出井晶子 森文子
この大会,地区予選で総合はパーフェクト優勝だったので,地区代表として是非,勝ちたかったです。部員には「総合優勝が目標やで」と伝えましたが,絶対勝つんだという雰囲気はなく,「勝てたらいいなあ」という程度でした。特に2日目の大雨の中の競技,生徒たちは懸命に頑張っていましたが、思うように点がとれてませんでした。そして委員長の室井先生からの電話,「男女総合優勝です。男子は同点、女子は1点差で2位です。」「えー,パーフェクト優勝惜しかったなあ」でも,生徒たちには悪いが次への課題が残せてよかったかなとも思いました。でも,十数年ぶりの「堺市」の学校の総合優勝,これは,うれしかったです。いつもサポートしてくれる同僚の上山先生と喜びました。なぜ,結果を残せたのかを振り返る中で,やはりこれかなというものが思い浮かびました。
「金岡練習会」,十年以上前から定期的に金岡競技場を押さえ,堺市の先生たちが中心に運営・指導をしてきました。競技の普及,指導者の育成,練習メニューの研究・共有,個人の競技力のレベルアップ,近畿全国大会出場などを目標に活動して来ました。1人1回100円というお手頃の価格で。「チーム堺」でした。がむしゃらにやりました。近畿・全国大会出場者をたくさん輩出しました。ハードルの籠谷先生,投てきの大谷先生,走幅跳の赤井先生,走高跳の門田先生など指導のスペシャリストたちでやってきました。今は皆,大阪中体連の強化コーチもされています。北の学校や南の学校からも多数参加してきました。この練習会に参加すれば,近畿・全国出場への道が開けるし,特にハードルでは多数が全国大会に出場しました。そして,数年前,本校には男子四種競技で全国優勝を本気で狙っている選手がいました。私には,全国レベルで戦える技術を教える指導力がありません。でもこの練習会があることで全国優勝が叶いました。上記の先生たちのおかげです。本校の原動力はここだと思いました。学校で行う練習は,身体作り・動きづくり・金岡練習会での専門練習と本校独自の?練習です(笑)。スプリント練習は大阪体育大学院で日本陸連科学委員会所属の大西克広さん(元本校教諭)の理論に基づいて,私がメニューを考えてつくりました。走りメニューは80mまでです。是非はわかりませんが,本年度男子リレーで全国大会出場して実績ができました。10秒台の選手はいませんが,男子のアベレージは高くなってきました。連覇を狙っています。(一応クラブのスローガンが有言実行なので告白します。) 来年のチームは, 1年生リレーでは大阪総体で決勝にも残っていないチームです。どうなるのかな?また,今年度中体連の強化合宿に7名が選ばれました。フィールド種目も結果がでてきました。2年連続で全国大会女子砲丸投げでベスト8に残りました,昨年度は2人も入賞しました。来年度は3年連続を狙っています。
こういう具合に書くと,毎日すごい練習をしているように思われますが,本校は水曜日がノークラブデーで土日はどちらか一日を休むように指導されています。朝練はやっていますが,午後は他のどのクラブより早く終わります。「何がなんでも陸上」という部員は少ないです。生徒たちの勉強への意識は高く,塾や用事で休む部員も多くいます。そんなに厳しいクラブではありません。「常に,時間を守りなさい。返事・あいさつをしなさい。感謝の気持ちを持ちなさい。」を言い続けています。メニューのパターンはありますが,日替わりで作製しています。「それに基づいてやりなさい。」 結構グランドには出ていますが,いなくてもあまり支障はありません。ポイントのアドバイスや安全注意程度で,熱血で指導しているわけではありません。でも,「自分たちで考えてやること,補強は実践のイメージでポイントを押さえる,走り種目は全力で」と言い続けています。そして「このメニューを言われた通りやって結果がでなかったら,私のメニューが悪いんや,でも先輩たちは結果を出してるよ」と結んでいます。練習終わりのミーティングで「あいさつ・返事・準備と片付けのチェック・練習のポイント」を確認しています。以前やっていた練習の指導とは,全然,変わってきました。「こんなやり方で本当にいいのかな」,「いつか結果が出なくなるのでは」と思いつつ,試行錯誤の毎日でした。これから先は…。
「金岡練習会」は今,「クリアの会」と名称を変更し,自分の教え子である石橋先生に引き継ぎました。若い世代の人たちの感覚で自分たちのライフスタイル合わせて,長続きするようにやってもらえたらと願っています。自分が一緒にやってきた先生がどんどん少なくなるにつれて寂しさを感じつつ,「灯消えんとして光を増す」のように来年度はやっていきたいと思っています。長々と書きましたが,これからの世代の人たちにとって,少しでも参考になればと思い書かせていただきました。今までお世話になった先生方に感謝しています。どうもありがとうございました。 ?